石田貴裕 アート制作journal

岩手で絵画制作しています。作品紹介と日々の出来事を綴って行きます。

studio EL-7 imitation march 2019 tableau part 1

 

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【主な平面作品について、シルクスクリーン

ここ最近の平面作品の制作手法はシルクスクリーンと呼ばれる版画技法の手法を用いた作品が占める。

その作品の核となるシルクスクリーンとは何であるのか、というのは作品を考察していただける上で深く関わってくるので事細かに解説していきたいと思う。

シルクスクリーンとは、木やアルミの枠に細かい網状になった布(シルク)を貼り、紫外線を当てると硬化する液をそこへ均等に塗る。そして透明なフィルムに図像を黒色で描写若しくは印刷し、予め紫外線で硬化する液を塗ったシルクに重ね合わせることで紫外線は黒いところ以外に当たり固まり始めるのである。(焼付と呼ばれる作業で、太陽光に何分か当てる作業)黒いところの下にある硬化液は紫外線に当たらず、水に溶ける状態なので水で洗浄すると、固まった所以外は洗い流されてしまう。そうして出来たシルクスクリーンの版は固まって網が埋まった所と、洗い流されて網状に透けている部分と分離するのである。

つまりは硬化して網が詰まったところにインクは押し出されず、網状の所へと押し出されるのである。これがシルクスクリーン、孔版画とよばれる大まかな仕組みの説明である。

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[Title]solidstate screenprint Vector Scan silver edit 1 [Medium]screenprint acrylic on canvas

[Size](H)800x(W)804x(D)35[Date]2019

 

シルクスクリーンの版は、写真を元に制作した図像を再現できるのである、
基本的に自分の作品のシルクの版は写真から生成したイメージとして創出している。

その写真は写真の中心にある個人的体験の記録から大きく外れた部分を採用して選出している。例えばaとbという写真があったとして、そのaとbという写真は、撮影された日にち、モチーフ、どれを取っても全く関係の無い写真同士を重ね合わせて作られている。関係の無いものを重ね合わせ、私見として自ら収集していた個人的写真のイメージをその状態とは全く違う状態へと転化させたモノとして捉えている。

そもそも誰かに公開する目的も無ければ、個人的であった写真がそれ同士を重ね合わせ元々の具体的なイメージの意味合いをさらに無くし、人物や具体的なモノが見え隠れ僅かにでも感覚に共鳴する部分に触れてくれれば絵画の図像として存在してる理由の一つになるのでは無いかと考えている。抽象的感覚の上に成り立っているものではなく、はっきりと何が写っているか分かるものを、不透明に近づけたいという欲求の現れでもあると感じている。

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左[Title]Two Pictures3 [Medium]screenprint acrylic on canvas [Size](H)530x(W)370x(D)35[Date]2019

右[Title]Two Pictures2 [Medium]silkscreenacryliconpanel [Size](H)410x(W)568x(D)60 [Date]2018

 

 

作品に関する詳しい情報は下記メールアドレスにて問い合わせください。

impressionartworks@gmail.com